パイプパイプ煙草

Hearth & Home White Knight (ハース&ホーム ホワイトナイト)

むせかえるようなラタキア感。

Hearth & Home White Knight (ハース&ホーム ホワイトナイト)
Hearth & Home White Knight (ハース&ホーム ホワイトナイト)
ホワイトナイトは、ミディアムボディの、非常に複雑ながら優れたバランスのバルカンブレンドです。かつて製造されていた最も象徴的なパイプ煙草の思い出を呼び覚ますためにつくられました。
(パッケージの説明文をさぼ亭主人が翻訳)

US$9.99/50g也。(税・送料別)

「Hearth & Home Black House (ハース&ホーム ブラックハウス)」が1980年中盤の”Balkan Sobranie 759″の再現を目指したコンテストで大賞を受賞したのに対して、こちらのホワイトナイトは、ブラックハウスと同じブレンダーの Russ Ouellette 氏が、もっと古いオリジナル?の”Balkan Sobranie″の再現を目指して作り出したようですが、当時の事情を知らないため、詳細はよくわかりません。

なお、今回レビューした缶はコイン等で蓋をこじ開けることなく、手で軽くひねっただけで開いてしまいました。葉っぱもカラカラに乾いており、密閉が弱かったために味に何らかの影響が出ている個体であった可能性がありますのであらかじめご了承ください。そのうちもう一缶買って確認したいところですが、後述するように気軽にホイホイ喫いたくなるようなブレンドではないため、いつになるかはわかりません(笑)。

というワケで、着火するとむせかえるようなラタキア(多分キプロス産)の香りがしつつも、味の芯としてオリエンタルのスパイシーさがしっかり効いています。第一印象は「うわっ、濃いわコレ!」。

中盤に入るとオリエンタルが若干強まってくるものの大きな味の変化は少なく、オリエンタルの芯を分厚いラタキアの皮膜で包んだような味わいが続きます。ヴァージニアの甘さもありますが、なんかもう他が強烈で意識から消えてしまいがちです。とにかくスモーキーで濃いため、私の場合は何か飲みながら喫煙しないと結構厳しいです。

当ブログ的な「入手が容易で味が濃いバルカン」のベンチマークである「DAN Tobacco BILL BAILEY’S BALKAN BLEND(ダンタバコ バルカンブレンド)」と比べると、共に濃厚さからくるインパクトが大きく、第一印象は似ているものの、ホワイトナイトの方がラタキアがきつめ、ダンタバコの方が脂っこい感じでしょうか。個人的にはどちらも嫌いじゃないけど、常喫には重すぎますね。

復刻版の「J. F. Germain & Son Balkan Sobranie (バルカン ソブラニー)」と比べると、似てはいるけどジャーマインの方が全体的に薄め、まろやかで甘みがあります。多分ラタキアとオリエンタルの産地が違うのかと。個人的には圧倒的にジャーマインの方が好きかな。

「惜しまれながら消えていった銘品を蘇らせる」という志にロマンを感じたためか、バルカンソブラニーフォロワー系であることを明確に謳っているブレンドをいろいろ試してきましたが「どれも濃いなぁ」という印象です。パイプタバコも昔よりは薄味のものが主流になっているのかもしれませんね。オリジナルのバルカンソブラニーも、今の感覚でいったら相当濃いんだろうなということは想像できます。濃い味のブレンドが比較的好みとはいえ、さすがに濃すぎるものが多いので、目を三角にしてバルカンソブラニーフォロワー系を追っかけるのもこの辺で一旦小休止しようかと思います。

ここまで私が試してきた経験から、バルカンソブラニーフォロワー系に興味があるけどまだ味わったことがないパイプスモーカーにお奨めする手順としては、

  1. ジャーマインの復刻版バルカンソブラニーが手に入れば、とりあえずおさえておく。これはいきなりハードル高いのですが、見かけたらすぐに買わないと次いつ手に入るかわからないブレンドなのでまずキープ。よほど運が良かった場合以外手に入らないと思うので、次の「2」から開始になります。ちなみにジャーマインの復刻版バルカンソブラニーは猛烈に濃くはなく、バルカンソブラニーフォロワー系云々を抜きにしても普通に楽しめるのでキープしておいても不良債権にはならないかと。手に入った場合は「3」以降のどのタイミングで開けても良いと思います。
  2. 国内でも普通に買えるダンタバコのバルカンブレンドを喫ってみる。
  3. ダンタバコがバッチリはまらないにしても、心の琴線に触れるものがあればマクレーランドのバルカンブルーを。ダンタバコの濃さがダメならばここですっぱり降りるか、明確に「バルカンソブラニーフォロワー系」を謳ってはいないバルカンブレンド(当ブログを「バルカン」で検索していただければ結構出てきます)に。
  4. マクレーランドのバルカンブルーが旨いと感じたならばハース&ホーム ブラックハウスに。
  5. ハース&ホーム ブラックハウスが旨いと感じたならば ホワイトナイトに。(ブラックハウスよりもホワイトナイトの方がさらに強烈です)
  6. ここから先は私も未体験ゾーンですが、いろいろ情報収集してバルカンソブラニーフォロワー系を見つけて開拓することになるのかと。

になるでしょうか。私は味の好みとしては「4」までで、勢いで「5」まで進んで降りました(笑)。


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