Hearth & Home Black House (ハース&ホーム ブラックハウス)
伝説的銘品「バルカン ソブラニー」の再現を目指したコンテストでの大賞作。
US$9.99/50g也。(税・送料別)
パッケージの説明文にある「コンテスト」とは、伝説的銘品「バルカン ソブラニー」の再現を目指した2011年シカゴパイプショーのコンテストで、そこで大賞を受賞したブレンドです。コンテストの概要については、「McClelland Balkan Blue (マクレーランド バルカンブルー)」で紹介していますのでご参照ください。J. F. Germain から復刻されている「J. F. Germain & Son Balkan Sobranie (バルカン ソブラニー)」を紹介した際に、ヘンリー3世さんからこのブレンドを教えていただきました。
着火すると、ラタキアのスモーキーさを芯に、皮膜としてヴァージニア+オリエンタルの甘みと、ケンタッキーなのかな? の微妙にヨモギっぽい苦味が合わさって、ちょっと強引に例えると草餅のような独特の旨さです。
中盤以降、全体的に味が濃くなってきますが傾向は変わらず。ただ、どうもエアフローが良いパイプだとラタキアが濃く感じられてJ. F. Germain の復刻版バルカン ソブラニーに近い味わいに、エアフローが普通のパイプだとオリエンタルが濃く感じられてマクレーランドのバルカンブルーに近くい味わいになるような気がしました。私はラタキアよりオリエンタルが好きなせいか、このブレンドはエアフローが程々のパイプでチビチビと味わったほうが旨いと感じますね。
「バルカン」を銘打っているブレンドを紹介する際に、日本で簡単に手に入る「DAN Tobacco BILL BAILEY’S BALKAN BLEND(ダンタバコ バルカンブレンド)」との違いについてもなるべく触れるようにしているのですが、ダンタバコほどオイリーではないながら、この両者も結構似ているかも。なお、この2つは葉組もほとんど同じです。ダンタバコのバルカンブレンドについてはいつも「濃厚!」と半ばネタにしている感もありますが、「バルカン」と銘打っているブレンドを新規開拓するたびに、ダンタバコのはなかなか完成度が高いと思えてきますね…濃いけど。
2011年シカゴパイプショーのコンテストの受賞作は3つあり、2つはこのブログでも紹介しました。当然「最後のひとつ(Altadis の Carl McAllister 氏によるブレンド)は?」となり私も調べてみたのですが、商品化されていないのか見つけることができません。こちらについてご存知の方がいらっしゃれば教えていただければ幸いです。また、このコンテストについては、ブラックハウスのブレンダーであるRuss Ouellette 氏による「The Blackhouse Story」という記事でも詳しく書かれています。ここには「(マクレーランドが受賞した)”People’s Choice”は、比較用のサンプルとして審査員と参加ブレンダーに配布された”Balkan Sobranie 759″を喫っていない来場者が選んだもので、単に来場者が旨いと感じただけだ」というようなことも書かれていますね。確かにそれも一理あるので、やはりこのブラックハウスが、現在手に入るブレンドでは最も”Balkan Sobranie 759″に近いということで間違いないのかもしれません。「単に来場者が旨いと感じただけだ」については「さもありなん」という感じで、ブラックハウスは濃すぎて「どっちが旨いか?」になるとバルカンブルーなのかと。
個人的には、かなり旨いけどちょっと濃すぎるのと、腰を落ち着けて喫煙に集中しないと旨さを引き出しきれない繊細さがあるように感じられて、リピートはするけどヘビーローテーション入りはしないかな。入手も容易なので、バルカンソブラニーに興味があるパイプスモーカーの方は試してみてもいいのではないでしょうか。
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