McClelland They’re Back: Black Parrot (マクレーランド ブラックパロット)
ヴァージニア熟成の妙味をペリクが引き立てる。
US$9.89/50g也。(税・送料別)
ヴァージニア+ペリクの“They’re Back”シリーズ(アシュトンリバイバル)のブレンド。マクレーランドお得意のスクエアカットになっています。
着火すると熟成されたヴァージニアの香ばしさが広がります。お楽しみのペリクも効いて、乳酸菌的な味わいがヴァージニアの独走を食い止めつつ、良い感じでサポート。
す〜ごい雑に表現しちゃうと「McClelland They’re Back: Brindle Flake (マクレーランド ブリンドルフレーク)にペリクを加えた感じ」なんですが、こちらのブレンドの方が若干ヴァージニアの熟成が若いような気がします。この煙草を何ボウルか喫って、ペリクの持つトロリとした酸味に何を合わせるかを考え抜いた結果、このヴァージニアの熟成具合に落ち着いたのかなと感じました。…というのは、熟成の浅い草っぽさの残るヴァージニアだとペリクとケンカもしくはお互いに悪乗りしちゃう。かといってフルに熟成して角の取れたヴァージニアだと、ペリクを乗せる土台としてノッペリしすぎて面白みに欠ける。ペリクの味に対する引っ掛かりとして、ヴァージニアに若干の若さ、草っぽさを残しているんじゃないかと。
なお、当ブログで以前紹介した“They’re Back”シリーズでペリク入りには「McClelland They’re Back: Pebblecut (マクレーランド ペブルカット)」がありました。ペブルカットはオリエンタルが入っているのに対して、こちらには入っていません。葉組がシンプルな分、こちらの方がペリク感は強く感じられます。ペブルカットを紹介した際に
「(勝手に)ペリクを期待していたけど、ヴァージニアプッシュのブレンドなのね。マクレーランドらしくポイントがわかりやすい!」と早とちりしました。ところが、実はどうしてなかなか繊細なブレンドです。
と書きましたが、前述したヴァージニアの熟成の妙味を考えると、ブラックパロットの方がさらにヴァージニアをプッシュしているブレンドと言えるかと。味の組み合わせとして繊細なのはペブルカット、シンプルな葉組で、熟成やキュアなどを突き詰めた繊細さはブラックパロット。どちらも「繊細」という言葉が当てはまりますが、狙いが違うように思えます。
中盤以降も味は大きくは変わりませんが、ペリクがより強まってきて、繊細さは薄くなる感じです。小難しいことを考えながら味わいたいならば序盤が一番楽しいし、シンプルにペリクの味わいを楽しみたいならば中盤以降が良い。多くの場合、序盤はいろいろ注意しながら味わい、中盤以降慣れてくるとラフに味わうのが自然でしょう。そういった「自然な」ストーリーの流れにもキッチリ対応しているという、さすがマクレー!