Smokers’ Haven 20th Anniversary Mixture (スモーカーズヘヴン 20th アニバーサリー ミクスチャー)
実は個性派? ウィスキーが程好く効いたイングリッシュ・ミクスチャー。
US$13.5/2oz也。(税・送料別)
着火するとまず、ウィスキーの香りが漂ってきます。パッケージの説明文では触れられていませんが、ウィスキーで着香されているようですね。ウィスキー着香というと、以前このブログで「Mac Baren HH Highland Blend (マックバレン HH ハイランドブレンド)」を紹介して、個人的な評価はイマイチでした。HH ハイランドブレンドは「ウィスキージャブジャブぶっかけたんじゃないか?」と思われる程だったのに比べると、こちらのウィスキーの香りは控えめで、特にネガティブな印象はありません。あと、このブレンドではバーレーを使っていないというのも印象の違いの一因かも…。
序盤はこのウィスキーの香りと絡み合うようにヴァージニアが立ち上がってきて、何とも不思議な味わい。ラタキア(多分シリア産)がサポートとしてしっかり効いて、オリエンタルが隠し味といった感じでしょうか。
中盤になると、ウィスキーの香りを残したままヴァージニアの甘さが強まってきて、その分、味も濃くなり、全体的なタバコ感がアップします。依然としてメインはバージニア、サブがラタキアで、この辺がこのブレンドの一番美味しいところなのかと思います。この程度のウィスキーの香りだったら、お酒を飲めない自分でも美味しく味わえます。
終盤に差し掛かると、ウィスキーの香りは飛んでしまうのか、残っていながらも弱まってきて、隠し味的な存在だったオリエンタルが若干主張してきます。終盤のこの味も旨いです。ただ、「普通に旨いイングリッシュ・ミクスチャー」といった感じで、個性は弱まっちゃいますが、終盤で妙?な事されるよりは、無難にまとめて1ボウル終了という喫後感を残してくれるのはさすがですね。
最近、たまたまジャーマイン(スモーカーズヘヴンやエソテリカのブレンドはジャーマイン製)とマクレーランドを喫う事が続いているのですが、ホントイギリスとアメリカで違うもんだナァと実感します。ジャーマインは一筋縄では行かない(笑)ところがあるけど、マクレーランドは単純明快。ブレンドの繊細さ/シンプルさに関係なく、ジャーマインのブレンドってちょっと陰湿で、喫っていて「待てよ待てよ待てよ? なんか隠してないか?」となります。どっちも旨くて大好きですけど。
全般を通して味の変化もあり、奇を衒い過ぎかと思いそうになると無難な一面も見せてくれる、実にテクニシャンで本当に旨いブレンドだと思います。「正統派のイングリッシュ・ミクスチャーが好きで基本ラインは守りたいけど、ちょっとだけ冒険してみたい」という方にはとてもお薦めです。