G. L. Pease Original Mixtures: Odyssey (G.L.ピース オデッセイ)
古代ギリシャの叙事詩”オデッセイ”より命名したそうだが、そのココロは!?
US$10.19/2oz也。(税・送料別)
序盤はヴァージニアの甘さが際立ち、ラタキア少々、オリエンタル少々と言った感じ。旨いは旨いのですが、G.L.ピースらしい繊細さはあまり感じられません。
「あれ?こんなモンかなぁ…」と不思議に思いつつ中盤に差し掛かると、モワーッとラタキアが主張してきて、ヴァージニア部分を包み込み、マッタリとした甘みが広がります。オリエンタルも主張してきて、良い感じのスパイスになっています。ここからの旨さはなかなかのもので「さすが G.L.ピース」との感心と「やっぱり G.L.ピース」との安心が…。
終盤はオリエンタルが弱まり、ヴァージニア+ラタキアの味わいを楽しめます。かなり濃厚で旨いです。濃厚なコッテリ感は山型の曲線を描くように終盤の真ん中あたりでピークになり、ヴァージニアの爽快感のようなものがまた強くなってきて終了。
…と、かなり大胆に味が変わっていくブレンドで、説明文の「大胆かつ上品なブレンド。」というのには頷けます。なお、命名の元になった古代ギリシャの叙事詩を読んだ事は無いのですが、Wikipedia によると、
イタケーの王である英雄オデュッセウスがトロイア戦争の勝利の後に凱旋する途中に起きた、10年間にもおよぶ漂泊が語られ、オデュッセウスの息子テーレマコスが父を探す探索の旅も展開される。不在中に妃のペーネロペー(ペネロペ)に求婚した男たちに対する報復なども語られる。
そうです。グレッグ・ピース氏がこのブレンドを通して、オデッセイの何を表現しようとしたのかは分かりませんが、オデュッセウスが経験した数々の苦難の旅の物語なので、テイストの変化を明確にする事で、オデュッセウスの人生を表現したかったのではないでしょうか。序盤の若い頃はヴァージニアで、脂がのってくる年頃にはラタキア…みたいな。
なお、味の移り変わりを楽しむには、同じ Original Mixtures シリーズで以前紹介した「G. L. Pease Original Mixtures: Caravan (G.L.ピース キャラバン)」同様、ある程度神経質になって喫う事は要求されるかもしれませんね。マァそこは G.L.ピースのブレンドということで(笑)。
はじめまして!
いつも楽しみに拝見しております。
G.L.ピースの銘柄は最初は理解し辛いことありますよね。
久しぶりに吸ったチャリングクロスが美味しくてビックリしました。
この繊細なブレンドは驚きですよね。
コメントありがとうございます。
「ヘンリー3世のシガリロレビュー」のヘンリー3世様でしょうか?
私もいつも更新を楽しみに拝見させていただいております。
たしかに、G.L.ピースの銘柄は結構回数をこなして「ああっ!」ってなることがありますね。でも、それが楽しくてついつい買い足してしまいます。
今後ともよろしくお願いいたします。
ピンバック: McClelland Collector Series: WILDERNESS (マクレーランド ウィルダーネス) | さぼ亭日乗